always over the moon

囚われし織女の空にかささぎ舞う :俳句

囚われし織女の空にかささぎ舞う 久遠 (旧:流星)
(とらわれし しょくじょのそらに かささぎまう)

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季語: 七夕(織女)  [秋] (中国暦なので、夏ではないのですね)


いよいよ明日だわ。
織姫(織女)は機織の手をやすめ、独居房の小さな窓から空を見上げました。
鵲(カササギ)が数羽、織姫に合図するかのように空に舞っていました。


空の支配者である天帝の娘に生まれながら、終身刑に服する身の織姫。
何億年、いえこの星空が続く限り・・・
気の遠くなるような年月を、ひとりぽっちで過ごさなければなりません。
愛する夫の彦星(牽牛)と面会できるのは、年に一度、7月7日。

幸せだった新婚当時。
天の川のほとりで、彦星と手を取り合い朝な夕な共に暮らした日々。


織姫の織る布は雲錦と呼ばれる天空界でもぴかいちの極上布でした。
彦星も天の川地方で、働きものと評判の牛飼いでした。

そこで天帝は、二人を結婚させたのです。
しかし、新婚の二人は仕事も忘れて遊び呆け、機織機は埃まみれになり、牛はばたばた倒れてしまいました。
そんな二人を放っておいては星空界の名折れ。
天帝は二人を天の川に両端に引きはなし、織姫を機織小屋に閉じ込めたのでした。
彦星にも、また牛飼いに励むよう命じました。
そして二人に、年に一度だけ7月7日に逢ってもよいと赦しを与えたのです。


いちど蜜の味を知ってしまった織姫は、彦星恋しさに一日千秋のおもい。
胸はじりじり焼け焦がれ痛いほどです。

もしも7月7日に雨がふり、天の川を渡ることができなければなんとしよう。。
年に一度の逢瀬に彦星と逢えないなんて耐えられない。
涙を流して案じる織姫に同情したカササギは、織姫に優しくささやきました。
「雨が降ったら、ぼくたちの羽をつなげて、天の川を渡れるようにしてあげますよ」


織姫は、そっと鏡を覗いてみました。
不老不死の織姫は若く美しいままです。
けれど・・・愛する夫と引き裂かれ、獄中で機織の強制労働に明け暮れ、ひとりぽっちで暮らす身には
不老不死すらむごい罰に思えます。
いっそ人間界の女のように、滅びることができたなら・・・そう願ったことは一度や二度ではありませんでした。

空にはカササギがゆるやかに円を描いて舞っています。
ゆっくりと、まあるく・・・。
                             (中国 「七夕伝説」より 久遠脚色)

◎ 韓国を舞台にしたドラマ「海峡」でも、海を隔てた二人の巡り逢いを象徴するのはカササギでしたね。

◎本日の投稿はこれのみです。
ご訪問、ありがとうございます。楽しい日曜日をお過ごしくださいね♪

撮影: チェンマイ/美人コンテスト/カメラ・オリンパス

Posted by 流星 at 09:31│Comments(21)│TrackBack(0) │人物


囚われし をのこ帰らず 酔芙蓉     道州

七夕や 逢える二人が 羨まし     詩楽麿

   (ありがとうございます。m(__)m )



_____________________________
comment


これだけの解釈文を作れるのは相当の文筆力です。
力作、敬服しました。
古代ロマンを聴かせていただいたあとで、俗っぽい話で
恐縮ですが、
古来日本の美女の要素のひとつが「おちょぼ口」ですね。
このチェンマイ美女はその三倍はありましょか。そして、
それが実に魅力的です。
私の頭は混乱しています。
Posted by 漫歩 at 2008年07月06日 10:40


(。^〇^。)//パチパチ (。^〇^。)//パチパチ 
「七夕伝説」素晴らしい!!
う~~~ん、・・・そして美人はいつ見てもいい(^o^)
七夕はビアシンだぁ・・・
Posted by sam at 2008年07月06日 11:06


ご立派!!
すっごく面白い、最高。

七夕って秋の季語なんですか、変なの。
Posted by 風のぶ子 at 2008年07月06日 11:23



七夕(織女) は [秋] の季語なんですね!
中国暦と日本暦ではそんなに違うんですかねえー!?
びっくりですよー。

七夕伝説のすばらしい文章をありがとうございました。
わたしなぞ、とうていこのような文章は書けません。ガクッ
「いいじゃん!」得意です。(笑)

ではこれにて、
ごきげんよう!!
   (^o^)/
Posted by ターザン007 at 2008年07月06日 11:33


七夕も仕事多忙で雨ながれ
写真の女の子は山岳民族の様ですね
北タイって色々な顔の人が居ますね!
Posted by Nong-Khai at 2008年07月06日 13:01


襟が中国っぽいですね~。
七夕のお話、ありがとう☆ さくさく冴えてますねっ♪
この美女さんのように、頭に何本もいろいろ挿せるようになりたい…
Posted by Nuts on at 2008年07月06日 13:12


新暦の七夕は雨の日が多ものね~
旧暦に晴れた空で二人が会えるよう 願いましょう!
流星風解説は素晴らしい! しっかりインプットされました。
これから七夕の空が興味深々~♪
Posted by めだか at 2008年07月06日 13:37


古の物語は涙をさそいますね。 こんな織姫を終身刑にするのは許せん!と怒ってますが、新婚さんの本文を忘れてはいけないと戒めを表したものでしょう。 カササギの羽=天の川は初めて知りました。  不老不死のこの女性に逢いたいよ~~
Posted by 臥竜 at 2008年07月06日 13:58


>空にはカササギがゆるやかに円を描いて舞っています。
ゆっくりと、まあるく・・・。

ドラマ「海峡」、私も見ました。滂沱の涙。
そしてカササギの入ったこれの主題歌・・・そうなんだ七夕なのね。

恥ずかしいことにこんなに詳しいお話があったとは知りませんでした。
さすが中国4千年の歴史は侮れない・・・そして流星さんのこの名文による解釈。
ありがとう。今夜も晴れたら星を見よう・・・
Posted by ドロシー at 2008年07月06日 14:12



七夕伝説・・・・・へぇ~~~
一所懸命に読んでしまいました ^^;
愛しくて、恋焦がれる、、、、
そんな時もあったなぁ~と、遠い昔に想いを馳せる・・・・・・・

カササギの羽が、天の川とは!

明日は、どんなお天気なのでしょうね。
今日は、ムシムシと酷く暑苦しい一日でした。
Posted by 1セント・・・ at 2008年07月06日 15:26


☆漫歩さま
  過分にお褒め戴き、恐れ入谷の鬼子母神(笑)
  さいきんの美女は、官能的な大きくてふっくらした唇の持ち主が
  多いようです。
  この彼女、美人ですよねぇ・・・

☆samさま
  なにつけて「ビアシン」ですねぇ、samさんは♪
  私の家族にも約一名、そういう人がいます(笑)

☆風のぶ子さま
  長文を読ませてしまって、ごめんなさい! m(__)m
  ね、「七夕」が秋の季語とはねぇ。。

☆ターザンさま
  中国暦とは、どうやら一ヶ月くらい違うようですよ。
  ターザンさんの現代的なピチピチした小説、とっても素敵ですよ♪
  ありがとう、ごきげんよう~~♪

☆Nong-Khai さま
  お忙しいのですねぇ!
  でも暇でも困っちゃうし(笑)
  あ、この彼女、山岳民族出身ですか?
  顔だけでわかるなんて・・(びっくり)
  ほんと、タイには様々な顔の美女がいますね!

☆Nuts onさま
  なっつさんは、もうそれだけ長い髪なのだから、アップして髪にかんざし
  の10本はさせそう♪
  私は、アップできない~
  一度切ると、伸ばすのが面倒なのよねぇ。。

☆めだかさま
  この時期、どうしたって雨が多いですよねぇ。。
  私の解釈、あまり鵜呑みにしないでくださいよ~
  もしかして織姫は、いつも一人でせいせいしてるかも
  亭主元気で留守がいい~なんてハミングしながら(笑)

☆ 臥竜 さま
  儒教の教えをこめた伝説なんでしょうね。
  写真の美女は不老不死ではありませんよ~(笑)
  カササギの橋は、私も調べて判ったのです。
  日本では知られてないですが、中国では誰でも知っているようです。

☆ ドロシーさま
  ドラマ「海峡」良かったですねー!
  さだまさしサンのテーマソングも良かったわぁ・・・
  カササギは韓国ではとってもポピュラーな鳥らしいです。
  どんな鳥なのかしらねぇ。。
  私も天の川みたいけど、、
  このごろずーっと曇ってるからどうかしらねぇ??

☆1セントさま
   わー、そちらは今日も酷暑でしたか~~
   そんな昔、って今でもダーリンと仲良しじゃないですか♪
   とはいいつつ、、私もああゆう気持は遠い遠い夢のまた夢(笑) 
Posted by 流星 at 2008年07月06日 18:23



うむこれは美形ですねぇ、
人の悲しみや苦しみは他人には計れない、
もっと計れないのは神の意図であります、悪人がのさばり善人が何故に
塗炭の苦しみに喘がねばならぬのか、時に悪魔と神は同一人ではないかと
疑ったりします。
Posted by yoshiyoshi at 2008年07月06日 19:42



流星さん、こんばんは。

なんだか不可思議な美女ですね♪

溺れたら大変な事になりそうなので一句残して早々に退散します(笑)

 囚われしをのこ帰らず酔芙蓉 道州
Posted by 道州 at 2008年07月06日 21:23


こんばんは

引き込まれてしまいました。

文章力はもちろんのこと、すっかり、
感じいって読んでしまいました。

こんな、ロマンティックな文章をお書きになる、
流星様の、お心の内をみてみたいです。
Posted by 鴎 at 2008年07月06日 22:49


七夕伝説はいろいろあるようですね。
流星さんのお話がアニメにでもなると面白いですよ。
全く関係の無い夜空の星を線で結んで、お話にするんですから、古代の人は素晴らしいですね。脱帽です。カササギはカラスより小ぶりの黒い鳥ですよ。
Posted by 大丈夫 at 2008年07月06日 23:47


☆よしさま
   私も世の矛盾をいつも感じています。
   何の罪もない子供が殺されたり、悪い奴がのうのうと暮らしていたり。
   神と悪魔は同一人物。。
   そうかもしれないですねぇ。。考えさせられます。

☆道州さま
   
     >囚われしをのこ帰らず酔芙蓉 道州

    ひゃー。
    綺麗!そして怖ろしい!
    神隠しみたいですね。美女には気ぃつけなあかん・・・

☆鴎さま
   過分なお褒めをありがとうございます、m(__)m
   私の心の中は、からっぽで、風が吹き抜けています(笑)

☆大丈夫さま
   アニメですか。ではシナリオを書いてディズニーに送付♪(←バカ
   
   カササギは、鴉と似ていると読んだのですが、もっと小さな黒い鳥
   なんですね。子烏と間違えちゃうかもね!
Posted by 流星 at 2008年07月07日 07:59



よくぞ織姫とひこ星の話しをお見事ですね。読み終わった時、この二人が羨ましかったです。年に一度は会えるのですからね。世の中には、三年に一度、五年に一度、十年に一度しか逢えない関係もありますからね。

七夕や
逢える二人が
羨まし


織姫も
七夕忘する
時あらむ


ひこ星の
思い伝える
天の川
Posted by 詩楽麿 at 2008年07月07日 15:09


☆詩楽麿さま
   またまた発句をありがとうございまーす♪

   七夕や 逢える二人が 羨まし

   この句を追記させて頂きましたよ♪
Posted by 流星 at 2008年07月07日 16:30

流星様
追記に加えて下さり、恐縮しています。
流星様のひもとかれた七夕伝記を拝読後、自分の場合と比較してたら、むらむらして発句した次第です。
Posted by 詩楽麿 at 2008年07月07日 17:44



他所の子は 飾る許さる 願い札

亡き長姉(あね)の 願いの札を 飾る母

次姉(あね)の子の 願いの札も 飾る母

 勿論、次姉(あね)も飾って貰いました。
 私だけが、ダメだったのです。
 次は、流星さんへの贈答歌です。

 海隔つ 友は見たるか 天の川
Posted by 鵺娘 at 2008年07月28日 05:30


☆鵺娘さま
  どうして鵺さんだけが・・・。
  母親は、どの子も等しく愛しいはずなのに。。

 >海隔つ 友は見たるか 天の川

  ありがとうございます♪ ( ^∀^)
  残念ながら今年は見れませんでしたが、「次」とういう楽しみができました!
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by mariko789 | 2008-07-06 10:07 | olympus | Trackback | Comments(0)
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