always over the moon

洞窟のボート・ツアー ① @アルガルヴェ(ポルトガル) 



それは神の手になるダイナミックなアートなのだった。

ミケランジェロのような作風ではなく、岡本太郎のように爆発しているアートなのだった。

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「あれはモンキーの顔だ」
おじさんが指差すと、私たちはその方角へ視線を向ける。
モンキーといわれればそんな気もしないでもない。
モーターの音が低く鼓膜を震わせ、ボートはゆらゆら揺れている。私はカメラを向ける。


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ガイド兼モーターボート操縦担当のおじさん、本職は漁師ではないかしら。
お日様と潮風とアルコールで、たっぷり炙った赤銅色の肌。
フレーズが短くて単刀直入な解説は、発音に癖のない英語である。
6人乗りのボートはまだ新しく、小ぶりながらも小奇麗であった。
私は最後部の席で隣は夫、夫の真うしろが、おじさん。
(あとでこの座席の配分が大きなミステイクだと気づかされたのだ!)


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乗るなり渡されたのが、色あせたオレンジ色のライフジャケット。
写真を見てください。ボートの舳先に、一つ余分なジャケットが見えるでしょ。
ボートが傾いだとき、このジャケットが海に落ちて、拾うのに手間取った。
落ちたのが人間であったとしても不思議ではなかった(あとで判る、この意味)。
波を切って進むとき、止まるとき、ボートははしゃぎ過ぎた子どものように大きく跳ねた。


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「あれは潜水艦だよ。有名だよ」と、おじさん。
なるほど文句なく潜水艦に見える。乗客たちはいっせいに頷いて写真を撮る。
といってもカメラを持ち込んだのは私だけで、他の皆さんはスマホでの撮影。


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「ゲート(門)だよ」
カメラにおじさんの鋭い視線を感じ、せかされている気になりつつシャッターを押す。
みなが写真を撮れば撮るほど、おじさんのテンションが沸騰するようだ。


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「タートル(亀)!」 だんだんおじさんの口調に勢いがついてくる。

大きな亀だなぁ。竜宮城に入るには大きすぎる。


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勢いを増したおじさんは、「クレオパトラ!」「エレファント!」などと叫び続け、
みな左右に揺れながらシャッターを押し続けた。

石灰岩の洞窟の合間には、船でなければ行けないビーチが、幾つも幾つも胸を広げている。
私たちを乗せたボートは、いよいよクライマックスの洞窟の中へと、
ピッチを上げて滑り込んでいった。(つづく)


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【 2017年年10月ポルトガルの旅 】


 

 



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by mariko789 | 2017-11-20 20:37 | olympus OM-D E-M5 | Trackback
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