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川開(かはびらき) :俳句

水神に火の粉浴びせよ川開   (中原久遠)
(すいじんに ひのこあびせよ かわびらき)


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季語:  川開(かはびらき)   【夏】 ・行事


※ 俳句ポスト365 二十三回め投句 兼題(第72回) 『川開』    : 天

夏井いつき組長 選評

兼題「川開」、ある季寄せには「花火大会のこと」と書いてあり、ある歳時記には「水難にあった人の鎮魂の行事」「水辺の安全を祈願する行事」等とも記載されているわけですから、なかなかの曲者季語でありました。
 でも考えてみると、季語というのは、年月と共に様々な情報が蓄積されて季語としての性格を形成していくわけで、そのおかげで俳人たちは少しずつ変容していく季語を、年々新しく詠むことができるのかもしれません。
 今週の「天」に推した一句は、「水神」「火の粉」という二つのキーワードで、季語の複雑な性格を表現した発想を強く誉めたい作品です。「川開」という季語の現場にあるのは真っ暗な水。そこには人間の傲慢を罰しようとする「水神」もいるに違い有りません。そんな「水神」へむかって浴びせる「火の粉」は贖罪であり、鎮魂であり、祈りであり、また生きてある喜びでもあるのです。
 中七「浴びせよ」は、そのようなさまざまな思いを凝縮した一語。暗い水面を迸る「火の粉」の映像だけでなく、「川開」という季語への思いも、見事に表現し得ています。この一語の選択が、「水神」「火の粉」「川開」の三語の取り合わせを見事な詩として昇華させたといっても過言ではありません。



両国の川開には、忘れられない青春時代の思い出があります。
あの夜の、晴れがましい賑わい、人いきれ、耳を劈く花火の炸裂。
次々と心に蘇るシーンを噛み締めながら、詠んでみました。
たぶん最初で最後の「天」。
「川開」に、また一つ、大きな思い出が重なりました。


                     Thank you very much!

               祭り日々花火の追憶また目覚め      詩楽麿

               向日葵の花弁に集う蝶二匹
                     熱射の畑で何を語るや       詩楽麿 

               欄干に首の鈴なり花火の夜       マリコ

               すげ替へて揃ひの鼻緒花火の夜      マリコ




◎ お仲間の皆さまには、もう暖かいお祝いの言葉を十二分に頂きましたのでコメント欄は閉じています。
   心からお礼を申し上げます。

◎ 画像は、チェンマイで撮った花火を江戸風にアレンジしてみました。




 
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by mariko789 | 2014-07-12 15:07 | retouch/anima/paint | Trackback
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