杜鵑草(ほととぎす):俳句
2012年 09月 23日
(ほととぎす むねのほくろを あかしたよ)
江戸湾に舟多かりき鯊の秋 よし
花芒これが最後といふは美し 久遠(流星)
もの思う 秋にこそあれ 恋偲ぶ 詩楽麿
杜鵑草 語るドラマに 咲き乱れ
美体求めし 願い儚し 詩楽麿
季語:杜鵑草(ほととぎす・ほととぎすそう)、時鳥草(ほととぎす・ほととぎすそう)、【秋】 植物
ホトトギスの花の画像はコチラ→ 倒れても尚も立たむと杜鵑草 【たんとの四季折々写真俳句<第3版>】
「すべすべの肌やなぁ・・・」
松吉の無骨な指が、すっと小夜の襦袢の襟をひらくと、
白磁のような肌があらわになった。
その胸のあたりに点々と散らばる紅色を、松吉は見逃さない。
「なんや小夜ちゃんの胸にえらい雀斑(そばかす)があるわ」
小夜はうっすらと瞼をあけた。
「そばかすとちゃうわ。ほくろやねん」
松吉は薄く笑う。
「こんなほくろがあってたまるかい。これ雀斑や」
言いながら松吉の指は小夜の胸の点々をなぞる。
羽のように微かに微かに触る。
と、松吉は目を見開き驚きの声をあげた。
「すごいわ。小夜ちゃんの胸、火がついたようや。紅い斑点の色が濃くなって、ほら見てみい」
小夜は小さくかぶりを振るう。
「あかん・・・。なぁ松吉さん、ちょっと目ぇつぶっててくれへんか。一分だけや。」
「なんのこっちゃ、」
「あんなぁ、おなごちゅうもんは色々支度があるねん。な、一分だけやし・・・」
松吉は頷いて、目をつぶった。
一つ二つ三つ四つ・・・・六十まで数え松吉は目をあけた。
小夜は忽然と消えていて、敷きのべた床の上には、
花びらに鮮血を散らしたような一輪の杜鵑草(ほととぎす)が横たわっていた。
(掌編小説【杜鵑草】 by流星)
◎画像は8月にホアヒン(タイ)のホテルにて、たまたま撮影中だったモデルさんを望遠でキャッチ。
p510の望遠1000mmめいっぱいで画質荒れています、お見逃しを。
虫画像のお口直しにアップしてみました♪
この句おもしろいです。
エキサイトブログ内で「俳句」で検索していて、
杜鵑草というエントリータイトルが目に入って、
何気にクリックしたらmarikoさんのブログでした(w
杜鵑草! そうだ、去年撮った杜鵑草のいい写真思い出しました(ブログ未公開)。あれ個展の展示候補に加えようと思います。ただし句はこれから考えなければ。
いいヒント頂きました、感謝です。
女性の美しさと巧妙なお句とストーリーに引き込まれてこちらへ♪
杜鵑草は苦しんだ季語でしたがこの発想お見事です。
yuhkiさんからアイデアのご褒美もらった方がいいですよ(笑)
ホトトギスの短編小説、久々わくわくで拝読。が、目を瞑りてめをあけたら
「あなたは、居なかった!」凄い設定ですね。
また、「色々と準備が・・・」うん、これって説得力あり、読者には、どきどき
を促す表現ですよね。しかし、最後に消えてしまうところなんぞ、小憎らしいと誰しも読者は、感じた事でしょう。その感情が強ければ強いほど、
作品が文章力が筆力が素晴らしいと言う事になります。 詩楽麿
もの思う 秋にこそあれ 恋偲ぶ 詩楽麿
杜鵑草 語るドラマに 咲き乱れ 美体求めし 願い儚し 詩楽麿
きょ、恐縮です(大汗
去年撮った杜鵑草のいい写真、興味津々です。
個展が開催されましたら、ブログでもご紹介くださいね。
有希さんの記事は欠かさず拝見しています(読み逃げ、すみません!
独身の詩楽麿さんには罪なストーリーだったでしょうか(笑
たまに無性に小説もどきを書きたくなります、お目汚しを、すみません!
恋の一句と、媚態、じゃなかった美体を求める一首をありがとうございます♪
私は絶対書けないお話です。ところでお尋ねですが?
杜鵑草(ほととぎす)季語は秋?
それでホトトギスは夏、(初夏)?と言う事でしょうか?
我が家の庭にも咲いていましたが今回、図鑑で初めて知りました。
あはは、読まれてしまったか(汗
そうなんです、紛らわしいですが植物のほととぎすは秋なんですね
で、書くときも杜鵑、時鳥ではなく、草をつけるそうです。
お庭に咲いているの、アップしてくださいな、おニューのカメラで♪
わたしゃ、鳥のことかと思いました・・・
無知ですみません
綺麗な人・・・と思ったらモデルさんですか~
完璧な美しさですなぁ
でも、こんな美しい人でもうまくいく恋もあれば、そうじゃない恋もあるのね
な~んて、marikoさんの小説を読みながらあれこれストーリーを思い浮かべてみたりして
あちゃ~、ここにもコメントを有難うございます!
ほととぎす、鳥と花とあったとは、私も俳句をしていなければ知らずに終わったと思います
美人もメイク次第ですよね~
ただしスタイルだけは、隠しようがない・・・(←スタイル悪い私