always over the moon

杜鵑草(ほととぎす):俳句

      杜鵑草むねのほくろを明かした夜  久遠 (旧:流星)
       (ほととぎす むねのほくろを あかしたよ)



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        江戸湾に舟多かりき鯊の秋    よし

        花芒これが最後といふは美し   久遠(流星)

        もの思う 秋にこそあれ 恋偲ぶ    詩楽麿

        杜鵑草 語るドラマに 咲き乱れ 
               美体求めし 願い儚し   詩楽麿



季語:杜鵑草(ほととぎす・ほととぎすそう)、時鳥草(ほととぎす・ほととぎすそう)、【秋】 植物

ホトトギスの花の画像は こちら♪






「すべすべの肌やなぁ・・・」
松吉の無骨な指が、すっと小夜の襦袢の襟をひらくと、
白磁のような肌があらわになった。
その胸のあたりに点々と散らばる紅色を、松吉は見逃さない。
「なんや小夜ちゃんの胸にえらい雀斑(そばかす)があるわ」

小夜はうっすらと瞼をあけた。
「そばかすとちゃうわ。ほくろやねん」
松吉は薄く笑う。
「こんなほくろがあってたまるかい。これ雀斑や」
言いながら松吉の指は小夜の胸の点々をなぞる。
羽のように微かに微かに触る。

と、松吉は目を見開き驚きの声をあげた。
「すごいわ。小夜ちゃんの胸、火がついたようや。紅い斑点の色が濃くなって、ほら見てみい」
小夜は小さくかぶりを振るう。
「あかん・・・。なぁ松吉さん、ちょっと目ぇつぶっててくれへんか。一分だけや。」
「なんのこっちゃ、」
「あんなぁ、おなごちゅうもんは色々支度があるねん。な、一分だけやし・・・」
松吉は頷いて、目をつぶった。
一つ二つ三つ四つ・・・・六十まで数え松吉は目をあけた。

小夜は忽然と消えていて、敷きのべた床の上には、
花びらに鮮血を散らしたような一輪の杜鵑草(ほととぎす)が横たわっていた。
              (掌編小説【杜鵑草】 by流星)




◎画像は8月にホアヒン(タイ)のホテルにて、たまたま撮影中だったモデルさんを望遠でキャッチ。
 p510の望遠1000mmめいっぱいで画質荒れています、お見逃しを。
 虫画像のお口直しにアップしてみました♪
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by mariko789 | 2012-09-23 13:12 | Nikon coolpix P510 | Trackback | Comments(13)
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Commented by yuhki_e2 at 2012-09-23 22:21
こんばんは、
この句おもしろいです。

エキサイトブログ内で「俳句」で検索していて、
杜鵑草というエントリータイトルが目に入って、
何気にクリックしたらmarikoさんのブログでした(w

杜鵑草! そうだ、去年撮った杜鵑草のいい写真思い出しました(ブログ未公開)。あれ個展の展示候補に加えようと思います。ただし句はこれから考えなければ。
いいヒント頂きました、感謝です。

Commented by あかね at 2012-09-24 01:01 x
遺跡のモナ・リザも興味深かったけど
女性の美しさと巧妙なお句とストーリーに引き込まれてこちらへ♪

杜鵑草は苦しんだ季語でしたがこの発想お見事です。
yuhkiさんからアイデアのご褒美もらった方がいいですよ(笑)
Commented by 詩楽麿 at 2012-09-24 02:36 x
Mariko様
ホトトギスの短編小説、久々わくわくで拝読。が、目を瞑りてめをあけたら
「あなたは、居なかった!」凄い設定ですね。
また、「色々と準備が・・・」うん、これって説得力あり、読者には、どきどき
を促す表現ですよね。しかし、最後に消えてしまうところなんぞ、小憎らしいと誰しも読者は、感じた事でしょう。その感情が強ければ強いほど、
作品が文章力が筆力が素晴らしいと言う事になります。     詩楽麿

もの思う 秋にこそあれ 恋偲ぶ                 詩楽麿

杜鵑草 語るドラマに 咲き乱れ 美体求めし 願い儚し   詩楽麿
Commented by mariko789 at 2012-09-24 09:18
★yuhki_e2さま

きょ、恐縮です(大汗
去年撮った杜鵑草のいい写真、興味津々です。
個展が開催されましたら、ブログでもご紹介くださいね。
有希さんの記事は欠かさず拝見しています(読み逃げ、すみません!
Commented by mariko789 at 2012-09-24 09:19
★あかねさま

掌編小説、思いつきで遊んでみましたが、まさかあかねさんに読まれてしまうとは(滝汗
悪いことはできないですねぇ~
どうか忘れてください!(願
Commented by mariko789 at 2012-09-24 09:19
★詩楽麿さま

独身の詩楽麿さんには罪なストーリーだったでしょうか(笑
たまに無性に小説もどきを書きたくなります、お目汚しを、すみません!

恋の一句と、媚態、じゃなかった美体を求める一首をありがとうございます♪
Commented by yotarouu at 2012-09-24 13:45
こう言うお話すきですねぇ~

私は絶対書けないお話です。ところでお尋ねですが?

杜鵑草(ほととぎす)季語は秋?
それでホトトギスは夏、(初夏)?と言う事でしょうか?

我が家の庭にも咲いていましたが今回、図鑑で初めて知りました。
Commented by keymyall at 2012-09-24 15:52
あっ、、、、モデルさんね(笑)
ずいぶんキレイなカップルだと思っちゃった。

胸がときめくようなお話、、、、、
次は、、、次は、、、、、、と思ったら、、、、 (^^ゞ
Commented by mariko789 at 2012-09-24 19:45
★yotarouuさま

あはは、読まれてしまったか(汗
そうなんです、紛らわしいですが植物のほととぎすは秋なんですね
で、書くときも杜鵑、時鳥ではなく、草をつけるそうです。
お庭に咲いているの、アップしてくださいな、おニューのカメラで♪
Commented by mariko789 at 2012-09-24 19:46
★keymyallさま

キレイだよね~ でも今の子って素人さんでも同じくらいキレイかも♪
お話、最後のオチは(笑)
読んで下さって、コメントまで、ありがとう!♪
Commented by ラーダ at 2012-09-24 23:58 x
ホトトギス・・・

わたしゃ、鳥のことかと思いました・・・
無知ですみません


綺麗な人・・・と思ったらモデルさんですか~
完璧な美しさですなぁ

でも、こんな美しい人でもうまくいく恋もあれば、そうじゃない恋もあるのね

な~んて、marikoさんの小説を読みながらあれこれストーリーを思い浮かべてみたりして
Commented by mariko789 at 2012-09-25 12:15
★ラーダさま

あちゃ~、ここにもコメントを有難うございます!
ほととぎす、鳥と花とあったとは、私も俳句をしていなければ知らずに終わったと思います
美人もメイク次第ですよね~
ただしスタイルだけは、隠しようがない・・・(←スタイル悪い私
Commented at 2013-04-27 05:24 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。